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レッドゾーン

2009-06-27
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レッドゾーン(上)レッドゾーン(上)
(2009/04/24)
真山 仁

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 今回は中国人投資家賀一華が突如アカマ自動車(トヨタ自動車)を買うとTOBをかけてくる。そこに絡む中国国富ファンドCICと中国系投資会社、アメリカ最大の投資銀行KKL(KKR)。鷲津はアカマ自動車のホワイトナイトとして駆り出され、最後には鷲津でしかできない落としどころに・・・。
 今回で遂に以前殺された鷲津の同僚の真相が明らかに!


 この作品の舞台はサブプライムローン問題が出た後の2008年。まだリーマンショック金融危機は迎えていないのですが、世界中も金融機関が弱ったところで、サムライキャピタル(鷲津ファンド)と国富ファンド(今回は中国)が攻勢に出ます。
 この作品の鷲津政彦は既に40歳代半ば(?)のため、どこか達観しているところがあります。「つぶれる企業は買わない。買いたい企業を買う」と言い切る鷲津は、利益の出るディールというより自分がすべきディールのみ取りにいきます。タイトルも変わっているが、すでにハゲタカという印象は皆無でした。アカマ自動車(トヨタ自動車)内でも、前回の曙電機(日立電気)でも鈴坊(カネボウ)でも感じましたが、やはり日本人(もしくは日本企業)には「変化」という物に臆病である。逆にアメリカ人はプライドが高く、政府、大手自動車メーカー含め、自分自身のメンツを守るために努力はするが、良くなるための努力はしない。はたや中国は、共産主義と資本主義を同時に押し進める政府と同じく、国民にも建前とその裏にある真理とが常にある。そんな3つの異質な敵を相手にできるのは、日本人だがアメリカで学んだ鷲津しかいなかったのだ。
 次回作が出るのを期待したいが、トヨタの次はどこを買いにいくのだろうか?
 
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