ノムラ THE EUROPE 〜野村證券
2013-08-30
久しぶりの野村證券からの新ファンドです。野村證券以外のファンドの解説は弊社投資アドバイザー眞原(彼も野村證券出身)がこちらに書いていますので、ご参照ください。
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さて野村證券の新ファンド『ノムラ THE EUROPE』。新しいといっても今まで十分あったものの繰り返しのようです。
特徴は1つだけ。
・ヨーロッパの株へ投資
です。
今回のセールスポイントはヨーロッパの経済が底を打ったので、今後は上昇していきますよ、という話。ということで、最近のヨーロッパを見て行きましょう。
まずこちらがGDPがプラス成長に戻るかどうかを見ています。こう見るとフランス、イタリア、スペイン辺りが特に遅れていることがわかります。

次に(日本も真剣にしないといけないことですが)、財政収支の改善と債務残高の変化です。このチャートでは左下に行くほどいいということになります。だいぶ改善が見られて来るようです。その分、景気も緊縮財政なので、景気刺激策は打てない、ということですね(株にとってはよくありません)。

次に政策と株価の動き。政策を打っては、また問題が出てき、また政策を打つ、という流れです。それでも政策のおかげか株価は上昇傾向にあります。ただしこのチャートの出発点が2009年なので、底を打った後のチャートだということを忘れないでください。チャートは制作側の都合のいいように作ることができます。

次に政策金利とインフレ。政策金利はもう0.5%。ほとんど打てる手がありません。インフレというのはありすぎはよくありませんが、逆にデフレになったら日本の二の舞い。最も悪い状況になりますので、できれば2%程度を維持することが好ましいです。

次に国別株価のチャート。勝組と負け組がわかれています。皆さん記憶に濃い
・イタリア
・スペイン
・ギリシャ
はやはり株も悪いようです。

次に今回のファンドの投資先。国別で見ると、上記悪い国は入っていないようです。過去のチャートを良くするため?とも思いますが、プラス成長になっている国をマクロから選んでいるようですね。

次にファンドマネージャーである3つの会社の旗艦ファンド(決して同じファンドに投資するわけではありません)。ベンチマーク(MSCI欧州インデックス)よりは良い数字となっていますが、リスクの割にリターンが低すぎです。つまりそもそも無理に今欧州に投資しなくてもいいのでは?ということです。

こうしたファンドを「テーマ型」といいます。どこかの地域などテーマを絞ったもの。同じテーマ型で欧州関連に投資している良いファンドとしては「ブランドファンド」というものがあります。これはルイヴィトンやポルシェなど強いブランド価値を持っている企業に投資をするというもの。そしてそのブランド価値を持った企業が欧州には多い、ということです。このファンドに投資をするのであれば、そのようなファンドに投資をした方がいいのでは?と思いますね。
こちらに1つだけ例を挙げておきます。
※『野村ピクテ・プレミアム・ブランド・ファンド』はこちら
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