ECB、毎月600億ユーロ(約8兆円)の量的緩和を発表
2015-01-23
やっと経営の方が落ち着いたのと、FB、Twitterなどの頻度を減らして、ブログで経済情報を発信するようなスタイルに戻していこうと思います。さて、本日発表されたECBの量的緩和(QE)が先日のスイスフランニュースに続き、市場にショックを与えました。もう量的緩和に慣れっこの投資家たちですが(特に日本はw)、ここにきて毎月600億ユーロ(約8兆円)の金融緩和をしかも来年(2016年)の9月まで続けていくということなので、よっぽどでしょう。
とはいえ、日本一国にする緩和政策ではありませんよね。欧州全部に対しするものなので、このくらいの額が必要になるのかもしれません。ただし緩和の度合いはECBの出資比率に応じてなので、フランスなどは多目に、アイルランドなど小国は少なくなります。
さて、これが周りに与える影響を考えてみましょう。
まず単純に為替が動きます。量的緩和をするということは、市場に紙幣をたくさん発行するということなので、その紙幣(EUR)の価値は下がります。どの国も緩和政策をしているところですが、為替はいつもシーソーゲームなので、短期的にEURが下がれば、相対的にJPYやUSDが上がります。そう、CHF(スイスフラン)も。
そのCHFが先日、ユーロとのペッグを撤廃するという発表をしました。スイスフランショックと呼ばれるほど、急な政策転換だったのですが、CHFはそもそもJPYと同様に世界中で安全資産(鎖国状態なので、他の国の景気に左右されないため)として高く推移していました。それが撤廃されたことによって、CHFが買われた(高くなった)のです。
ということで、現時点での今後の為替の流れは・・・
CHF高
EUR安
USD高
JPY高
です。
ただしヘッジファンドなどがポジション解消して様子見をしているのが、その後各国がどのような政策を取ってくるのかが読めなくなってきたからです。今回のECBの決定を受けて、また世界が動き出してくるかもしれませんね。
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