厚生年金基金、290基金が解散予定 9割積み立て不足
2015-02-16
「自分の年金ってもらえると思いますか?」この答えは年代によって全然異なるでしょう。
→70代「自分たちの権利だからもらえないと困る。自民党頑張って。」
→60代「ずっともらえると思わないけど、もらえなきゃ困る。後の世代は・・・自分たちで考えて。」
→50代「なんとか踏ん張ってもらえないかなぁ。けど万が一に備えて今から自分でも貯めておこう。」
→40代「もらえないでしょ。けど今まで結構かけてきたから最低限だけかけておきます。」
→30代「上の世代で年金残高の取り合い。できるだけそことは切り離して自分の分は自分で用意しておこう。」
→20代「年金って何?なんでもらえるの?」
年金も会社員と自営業者で入っているところが違います。会社員は厚生年金。自営業者は国民年金ですね。
今回問題になったのは厚生年金の方。要は日本の名だたる大企業が入ってる年金。これが長引く低金利(もうかれこれ20年くらい)によって、そもそも出すと約束していた年金を無理に捻出しないといけないため、運用で補えないくらいの年金を上の年代の方たちに払ってきてしまったのです。それによって次の世代に同額を払い続けるのは無理になったので、もう基金自体を止めたい(責任を持って運用してられない)となったのです。まぁ、そもそも出せるわけない高いパフォーマンス固定金利のように保証していたのが年金ですから、無理な話ですよね。
これにより483基金の6割にあたる290基金が解散を予定し、その9割にあたる261基金が積立不足になっていることがわかりました。これによる対象者は306万人にもなります。なお残り4割の基金は解散を予定していないだけで、積立不足でないかは定かではありません。
そして積立不足のまま解散したら、当然もう運用放棄するわけですから、ファンド会社と同じでその時の時価で損失が確定されます。年金であれば積立不足は不足のまま306万人の年金は数百万円単位で減額となります。
社会に帰属する限り、このようなリスクは多かれ少なかれあります。しかしそのリスクは世代(残りの余生)によって大きく異なってきます。「平等」というのが現代社会の基板にあると思いますが(特に日本は)、実際は本当の平等なんて存在しません。そしてそれを平等に是正することもできません。
平等でないなら平等でないで、自分を他者よりも優位な状態にすればいいのです。それをしないのは自分のせい。他人のせいにはできません。年金が減額されたら文句を言うでしょう。けれどその間、あなたは何をしてきましたか?できることをしてきましたか?できることがわからなければ自分で探してきましたか?
我々からすれば「できることがある」ということは明らかな事実として知っています。それを探しに来た人たちをシンドラーのリストのように正しい世界へ導いているのですが、迫害されて家の地下に隠れている人たちは、ナチに見つからないように静かに暮すのみです。
年金問題はまだ芽がが出てきたくらい。確実に根っこは腐っています。自分で自分の将来は準備しておきましょう。
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