相手の反応を見て会話をするな
2021-03-28
海外生活が長くなり、必然的に日本との違いをハッキリと感じるようになる。色々な違いがあるんだけれど、普段ただ会話をするだけでも違うのが会話の手法。日本に帰って毎度言いたくなるのが・・・「相手の反応を見て会話をするな」
言語が違うのはもちろんなんだけどw、他のアジア人含む日本人以外は自分が言いたいことをハッキリと持ってるから、言いたい事を最後まで言う。逆に人が話している時は最後までじっと聞く(腰を折ったりもするけれど)。
対して日本人は小さい頃から徹底的な同調教育を受けているせいか、人の反応を気にする。同意の合図をもらわないと自分が不安になるのである。相手に不安にさせたくない気持ちもあり、いちいち相槌を打つ。「私は聞いているよ」という合図である。これが慣れてる日本語だったらまだいいけれど、本当に迷惑なのが英語で話している時に「YES,YES」とか「うん、うん」とか言う日本人。相手の話が全然わからなくなるから、全員に迷惑千万である。
セミナー講師、会議の同僚、寿司屋の大将、バーテンダー、マジシャン、普段の日本人同士の会話(男女含む)・・・相手に反応してもらえるのを期待した会話の構成を考えるの本当にやめてほしい。自分で言いたいことの結論と筋道をちゃんと決めた時点で言葉を発してほしい。海外でそれやったら「だから?なんでその話始めたの?」である。日本人だからといって気遣ってくれるガイジンはしょうがないからそこに自分の考えを乗っけて話が盛り上がってるようにしてくれるけれど、彼の話の方へ持っていかれてしまうので、投げたボールは返ってこないよ。だから英語ができるできないの前に会話にならない。ガイジンの代弁させてもらうと「周りくどい」んです。ガイジンの方が「ストレートすぎる」んだとか排他主義の日本人は言うけれど、私が知る限りこんなことしてるの日本人だけです(韓国人は表面的なことだけ言って100%嘘ということが多々あるけれど)。
ちなみに私はだいぶ意地悪なので、そういう相手にはわざと返事をせず黙って聞いている。同調しない。相槌も打ってやらない。自分で発した会話のケツを自分で拭かせる。どれだけの話をできるのかチャンスをあげる。自分に自信のない人間はそこで脱落。一対一なら会話を降りるし、お店のカウンターだったら別の客か従業員に話しかけて誤魔化す。当然そんな店には二度と行かない。自分の仕事に自信がないのと同じなので、プロフェッショナルにお金を落としたい私からしたらもうそこに価値がない。自分の会話が誤っていたことに気づいてその場でやり直せたらまだ合格である。
一生日本人とだけ会話をして、付き合っていくって言い切るならそれでもいいんだけれど、今のご時世で流石にそんな恥ずかしいことも言えないでしょう。商売だったらインバウンド相手にしないといけないし、グローバライぜーションという同調圧力があるだろうからwお寿司は日本の代表だからっていつまでも胡座かいて日本語でネタの名前だけ言って誤魔化しますか?
なおこれを逆手に取ると、こんなブログも読まない、海外にも行かない、英語も話せない日本人を扱うのは極めて簡単になる。男女関係だったら、とりあえずなんでも相槌打って同調してあげればいい。特に女性はそれで満足。デートで相手を口説きたかったらひたすら同調、共感である。保険や車、家を売りたかったら、商品の話を論理的にするよりもひたすら無駄な会話のキャッチボールを繰り返す。そのキャッチボールの回数=信頼になる。蓋を開けてみたら(保険だったら契約1年後、車だったら車に乗り出してから、家だったら住み出したら)、ここ聞いてないよって質問した自分を責めず、営業マンを責める(当然、無意味な会話ばかりをして、大事な質問をしなかった本人が悪いんです)。バカ高い保険料、割高な輸入車、買った瞬間から価値が下がり出す家でも売れるのは、そういう客だからなんです。はい、海外ではそれじゃ売れないから、ちゃんとした商品競争があるんですね。セミナーもみんなの共感を煽り、セミナーに来ている瞬間だけが最も充実していている共感を呼べることが主催者のゴールなんです。セミナー後、家に帰ってそれを実行して2度とセミナーに来なくてもいい生き方、ビジネスをできることがゴールではありません。こうして「セミナー族」「資格族」ができ上がり、永遠対象を変えて時間と労力、お金を費やしていきます。
日本に住んでいても無駄なものを買わない、無駄な会話をしない生き方をするのか、無駄でもいいから変わらない楽さを選ぶのか。後者だったらここまで読んでないかw
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