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トーキョー金融道

2009-10-13
 今日は『トーキョー金融道』という本をご紹介します。実はこれ、先日ご紹介したBOOK-OFFで100円で買って来た本です。ちなみにamazonでは1円でした。2003年5月に出版された本で、フジマキジャパン藤巻健史さん、マネックス証券松本大さん、元マイクロソフト・ジャパン代表(現インスパイア社長)の成毛眞さんが、『金融』というテーマを元に対談した本です。

 立場としては、成毛さんが質問者、藤巻さんと松本さんがそれに答える先生という関係です。金融出身でない方にとっては、マクロ経済的な話や、日本の企業体質、日本の金融の歴史など、なかなか馴染みがなく、読み進むのに難しいところもあるかと思いますが、それでも同じく金融初心者(とはいっても相当の方ですが)成毛さんと一緒に勉強することができます。とはいえ、お固い話よりも、面白い話、またポジショントークが多かったりと、読んでいて笑いがこみ上げてくる本です。

 金融出身の方はぜひ読んでいただいて、金融出身ではなく、これから金融について勉強したいという方にもぜひ読んでいただきたい一冊です。個人的には特に松本さんが大好きになり、その後は松本さんのブログ『松本大のつぶやき』も毎回読むようになりました。とても頭がよく、考えも斬新的かつ現実的です。

 そんな松本さんが本の一節で野村證券のことをこのように書いてもらえています。話はゴールドマン・サックスで史上最年少のパートナーに選ばれた松本さんが、外資系と日系金融機関にとてつもない力量の差があるというところからの続きです。

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松本:ぼく自身は野村の株をやっている方の人達とは認識がないんですが、野村の債券部とゴールドマンの東京の債券部とかスワップなんかを含めて比べてみると、ぼくがやっているときに差は感じなかった。じゃあ、日本の証券界の2位以下はどうだったかというと、全然違う(笑)。外資と野村の差より、野村と2位以下の差のほうがはるかに大きかった。あ、これは書いちゃうとまずいかも(笑)。
藤巻・成毛:(爆笑)
成毛:へーえ。なるほどねえ。そういうのっていい話だなぁ。本当にリアルな感じがする。
松本:野村證券はですから、ぼく自身すごく尊敬して来たし。まあ株の方のリテールの話はちょっとわかんないですよ。それは言い始めたらきりがない。色々あったと思うんで。でも、ホールセール部門の仕事ぶりは、そりゃあ立派でしたね。
 じゃ、なんで野村證券が他の日本の証券会社と違っていたかというと、たぶんね目標がすごいクリアなんだと思います。要するに「外資にも負けないように金儲けしよう」とかね、目標設定が非常に明確なんですよ。必要ない者はどんどん切って行くし、一方で下克上もいくらでもある。昨日までの部下が今日は上司になっていて、一応、「さん」づけで呼んでくれるけど、「この成績じゃ困るんだよね、××さん」といった状況が平気である世界なんですよ。日本の大企業ではきわめて異質な、ある意味ですごいところです、野村證券は。

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 私はリテールしか経験ないので、逆にホールセールの方はわかりませんが、ここに松本さんが書かれているところは本当に実感するところです。外部者である松本さんがここまでのことをご存知なのが驚きですが、また松本さんがこう書いてもらえていることに、大変な喜びを感じました。

藤巻健史×成毛眞×松本大 トーキョー金融道  ―トーキョーの、ニッポンの、世界の金融のイマがもっとも過激にわかる本。藤巻健史×成毛眞×松本大 トーキョー金融道 ―トーキョーの、ニッポンの、世界の金融のイマがもっとも過激にわかる本。
(2003/03)
藤巻 健史成毛 眞

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